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逆問題としての音符列推定

上記の2階層の確率モデルにより、意図した音符列$Q$を演奏すると、音長時系 列が$X$として観測される確率が求められる。すなわち、音長系列$X$の生成確 率$P(X\vert Q)$は上記の2つの確率の積で表すことができ

\begin{displaymath}P(X\vert Q) = \prod_{t=1}^N a_{q_{t-1},{q_t}}\cdot b_{q_t}(x_t) \end{displaymath}

となる。${q_t}$は時刻$t$における音符の種類である。逆に、演奏情報$X$が 音符列$Q$を意図したものである確率$P(Q\vert X)$は、Bayesの定理

\begin{displaymath}P(Q\vert X)=\frac{P(X\vert Q)P(Q)}{P(X)} \end{displaymath}

によって、$P(X\vert Q)P(Q)$を求める問題と考えることができ、先の音長系列生成 確率を求めることになる。ここで$P(Q)$は音符列$Q$が生成される確率である ので、$P(Q)$をリズムパターンの連結確率としてモデルに組み込む。



平成16年9月15日