上記のリズムパターンモデルは、時間情報として各音符音長がとりうる値を出 力確率に対応させたモデル化であるため、ある一定のテンポの入力のみ解析可 能である。そこで、各リズムパターンモデルを複数のテンポ毎に作成し、入力 に対して各テンポ毎に並列に尤度計算を行い、尤度が最大となるテンポを推定 結果とすることでテンポによる適用範囲を広げる(図9)。テン ポは67〜120の間で対数的に5分割し、6つのテンポを採用した。
テンポの前後の揺らぎが激しい入力に対処するために、図10の ように、図9の一定テンポモデル間に遷移確率を設け、階層型 HMMを作成する。これにより、移り変わるテンポに追従した解析を可能にする。